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女性ホルモン剤を男性が使うとどうなる?体の変化・副作用・注意点を解説

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男性が女性ホルモン剤を使うとどうなる?

男性が女性ホルモン剤を使うと、肌や乳房、体形、体毛のほか、性欲や勃起などにも変化が現れることがあります。

ただし、変化の程度は治療内容や年齢、体質などによって異なるため、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。

女性化を目的とするホルモン療法では、女性ホルモンの一種であるエストロゲン製剤に加え、男性ホルモンの働きを抑える薬を使用する場合もあります。

この記事では、こうした女性化ホルモン療法による身体の変化を中心に解説します。

肌や顔つきの変化

女性ホルモン剤による治療では、肌の質感や顔の印象に変化が見られます。

肌の表面を覆う油分である皮脂の分泌や、皮膚の下にある脂肪のつき方が変わるためです。

例えば、皮脂が減ってべたつきが和らいだり、頬などの脂肪の分布が変わって顔つきがやわらかく見えたりします。

ただし、肌が乾燥しやすくなる場合もあり、顔の骨格が小さくなるわけではないため、必ず美肌や小顔になるとは限りません。

肌や顔つきの変化には個人差があることを踏まえて、希望している変化がどこまで見込めるかを医師と確認しておきましょう。

乳房の発達・体形・筋肉量の変化

女性ホルモン剤を使うと、乳房が発達するほかにも腰や太ももへの脂肪のつき方や筋肉量にも変化が生じます。

女性ホルモンが乳房の組織に働きかけ、治療に伴うホルモンバランスの変化が脂肪や筋肉にも影響するためです。

乳房が少しずつ膨らんだり、腰まわりや太ももに脂肪がつきやすくなったりすることで、体の輪郭に丸みが出てきます。

一方、筋肉量や筋力が低下し、以前より力を出しにくく感じる方もいるため、見た目以外の変化にも目を向けることが大切です。

なお、乳房の発達には左右で差が見られることもあり、胸の大きさや体形の変化は体質や年齢、治療内容などによって異なります。

体毛の変化

体毛は女性ホルモン剤による治療で細くなったり、伸びる速度が遅くなったりします。

ホルモン療法で男性ホルモンの影響が弱まることによる変化で、胸や腕、脚などの毛が目立ちにくくなるのが特徴です。

ただし、すべての体毛がなくなるわけではなく、とくに髭はホルモン療法だけで十分に減るとは限りません。

体毛への影響には部位による違いがあるため、髭を十分に減らしたい場合は医療脱毛なども含めて医師に相談しましょう。

性欲・勃起・精子のつくられ方への影響

性欲の低下や自然な勃起の減少は、女性ホルモン剤を使う治療で見られる変化です。

治療によって男性ホルモンの分泌や働きが抑えられることで、性機能や精子のつくられ方にも影響があります。

朝起きたときの勃起が減ったり、勃起の硬さや持続時間が変わるなど影響の出方はさまざまです。

また、精子をつくる働きが弱まることで、精液中の精子が少なくなったりすることもあります。

ただし、治療中でも精子がつくられる方はいるため、妊娠させる可能性がなくなるわけではありません。

女性ホルモン剤は避妊の代わりにはならないので、妊娠を望まない場合はコンドームなどによる避妊を続けてください。

女性ホルモン剤による変化の時期と限界

女性ホルモン剤による体の変化は、現れ始めの時期と十分に進むまでの期間を分けて考えることが大切です。

体の部位によって変化の速さが異なり、数年かけてゆっくり進むものもあります。

一方、長く使い続けても変えられない部分があり、時間をかければ希望どおりの変化が得られるとは限りません。

ここからは、変化が始まる時期の目安とともに治療で変えられる範囲や、効果を考えるうえで知っておきたい限界を確認していきましょう。

変化が現れ始める時期は部位によって異なる

性欲や自然な勃起の変化は、乳房の発達や体形の変化よりも早く現れる傾向があります。

以下は、女性ホルモン剤と男性ホルモンの働きを抑える治療薬を用いたホルモン療法で、変化が始まる時期の目安です。

変化する内容治療開始からの目安
性欲の低下1〜3ヶ月
自然な勃起の減少1〜3ヶ月
乳房の発達3〜6ヶ月
脂肪のつき方の変化3〜6ヶ月

性欲や勃起に変化が現れても、乳房の組織や脂肪のつき方はさらに時間をかけて変わっていきます。

乳房や脂肪の分布の変化が十分に進むまでには、治療開始から2〜3年程度がひとつの目安です。

ただし、変化の速さや程度には年齢や体質、治療内容による大きな個人差があり、全員が同じ経過をたどるとは限りません。

数ヶ月で見た目の変化が小さくても、期間だけで効果を判断せず診察を通じて経過を確認していきましょう。

量を増やせば早く変わるとは限らない

女性ホルモン剤の量を増やしても、体の変化が早まったり乳房や体形の変化が大きくなったりするとは限りません。

変化の進み方は、体質や年齢、体内のホルモンの状態などにも左右されるためです。

一方、必要以上の量を使うと副作用の危険が高まります。

変化が少ないと感じても自己判断で増量せず、診察や検査の結果を踏まえたうえで適切な使用量や治療の進め方を医師に確認してください。

声変わり後の声や成人の骨格は基本的に変わらない

声変わり後の声の高さや成人の骨格は、女性ホルモン剤を使っても基本的に変わりません。

治療によって顔の印象が変わるのは、主に皮膚の下にある脂肪のつき方などが変化するためです。

頬に丸みが出て顔つきがやわらかく見えても、顎や頬の骨そのものが小さくなったわけではありません。

期待できる変化を考える際は、脂肪のつき方による見た目の変化や、声と骨格そのものの変化を区別しておきましょう。

男性が女性ホルモン剤を使う場合の副作用と注意点

男性が女性ホルモン剤を使う際は、副作用や健康への影響も把握しておくことが大切です。

注意点については、使用する治療薬の種類や使い方、持病や喫煙の有無などによって異なります。

また、体調に異変が生じたときに対応が遅れないよう、受診が必要な症状を事前に知っておくことも必要です。

ここでは、主な副作用やリスクに関わる要因とともに、受診が必要な症状を確認していきます。

血栓症などの重大な副作用

女性ホルモン剤の使用で注意したい重大な副作用のひとつが、血管に血の塊が詰まる血栓症です。

血の塊が血液の流れを妨げ、できた場所や移動先によっては命に関わる状態を引き起こします。

ただし、危険性は成分や使用量、飲む・貼るなどの使用方法、一緒に使う医薬品の種類によって異なります。

すべての女性ホルモン剤でリスクが同じとは限らず、使用する製剤や組み合わせに応じた確認が必要です。

使用前には、処方されている治療薬だけでなく市販の医薬品なども医師に伝え、飲み合わせも含めてリスクを確認してください。

血栓症のほかにも、使用する薬剤によっては、肝機能の異常や血圧・脂質の変化などが生じることもあり、健康への影響は治療内容によって異なるため、定期的な検査による確認が必要です。

持病や喫煙歴などによるリスクの違い

持病や喫煙歴によって、女性ホルモン剤を使う際のリスクは変わります。

とくに、過去に血栓症を起こした方や喫煙習慣・肥満がある方では、血栓症の危険性を慎重に確認することが大切です。

また、高血圧がある場合は心臓や血管への影響も含めて治療の適否を検討します。

医師に伝えたい情報は、これまでの病気や現在の治療状況、血圧、身長・体重、喫煙の有無や本数などです。

過去に喫煙していた方は禁煙した時期も伝え、健康状態に合わせた治療方法を相談してください。

速やかな受診が必要な症状

女性ホルモン剤の使用中に片脚の腫れや痛みが現れた場合は、血栓症の可能性があるため当日中に医療機関へ相談してください。

とくに突然の息切れや胸の痛みがある場合は、自分で運転せず119番で救急車を呼びましょう。

受診時には使用中の医薬品の名前や量、症状が始まった時期を伝えてください。

女性ホルモン剤をやめると元に戻る?

女性ホルモン剤をやめても、体の変化がすべて元どおりになるとは限りません。

肌の状態など元に近づくものがある一方、発達した乳房のように中止後も残る変化があるためです。

また、中止後にどこまで戻るかは使用期間や体の状態などによっても異なります。

治療を始める前や中止を考える際に知っておきたい点として、元に近づく変化と残る可能性がある変化をそれぞれ整理しておきましょう。

乳房の発達など、中止しても残る変化がある

女性ホルモン剤で発達した乳房は、使用を中止した後も膨らみが残ることがあります。

脂肪の量が変わるだけでなく、乳房を形づくる組織そのものが発達しているためです。

一方、男性ホルモンの働きが回復すると、皮脂の分泌や脂肪のつき方などは治療前の状態に近づいていきます。

ただし、戻る程度やかかる時間は使用期間や体質、その後のホルモンの状態などによって異なり一律に断定はできません。

中止を検討する際は、乳房などに変化が残ることも踏まえたうえで今後について医師と相談しましょう。

精子をつくる機能が回復するとは限らない

女性ホルモン剤による治療で低下した精子をつくる機能は、中止後も十分に回復しないことがあります。

中止後に回復する方もいますが、戻る程度や必要な期間には個人差があり、事前に正確な見通しを立てることは難しいのが現状です。

いずれ自分の精子で子どもをもちたい希望がある場合は、治療を始める前に医師へ伝えて精子の凍結保存などを相談しましょう。

精子の凍結保存は、採取した精子を凍らせて保管して将来の不妊治療などで使用するための方法です。

今は子どもをもつか決めていない方も、将来希望が変わることを含めて考え、精子をつくる機能への影響や保存の方法について、治療開始前に医師と話し合ってください。

女性ホルモン剤の使用を検討する場合はどこに相談する?

女性ホルモン剤の使用を検討する際は、女性化ホルモン療法に対応するジェンダー外来などの医療機関へ相談しましょう。

希望する変化や不安を伝え、健康状態も踏まえて治療が適しているかを判断してもらうことが大切です。

ただし、診療科の名前だけでは希望する治療や継続的な検査に対応しているかまでは分かりません。

ここでは、相談先を選ぶ際の確認事項と使用前後に必要な診察や検査について見ていきます。

希望する変化や目的に合った医療機関へ相談する

女性化を希望する方の相談先として、女性化ホルモン療法を扱うジェンダー外来などが挙げられます。

ただし、同じ診療科名でも提供する診療内容は異なるため、受診先のホームページなどで対応する治療を確認することが大切です。

予約の際には、ホルモン療法の開始や継続的な検査に対応しているか、紹介状が必要かも確認しましょう。

診察では、肌や胸、体形などの希望する変化に加え、性機能への影響など気になる点も具体的に伝えてください。

希望する変化と治療で見込める効果、健康上のリスクを確認しながら、自分に合う治療方針を医師と検討していきます。

使用前の確認と開始後の検査を受ける

女性ホルモン剤を使う前には、持病や服用中の医薬品、喫煙状況に加え、将来的に自分の精子で子どもをもちたいかを医師に伝えましょう。

治療による健康上のリスクや飲み合わせを確認し、必要に応じて精子の保存を検討するためです。

使用中の医薬品は、処方されたものだけでなく市販の医薬品やサプリメントも含めて伝えてください。

開始後は血液検査でホルモン値を定期的に調べ、治療薬や健康状態に応じて肝機能なども確認します。

体調に変化がなくても、検査で初めて異常が見つかることがあるため定期的な受診が必要です。

検査の項目や間隔は治療内容によって異なるので、医師が案内する時期に受診し結果を踏まえて治療を調整してもらいましょう。

女性ホルモン剤と男性に関するよくある質問

女性ホルモン剤の使用を検討する際に、気になりやすい疑問をまとめました。

少量なら肌だけを変えられますか?

少量でも乳房や性機能などに変化が起こる可能性があり、肌だけに効果を限定できるわけではありません。

量を増やせば早く変わりますか?

増量しても変化が早まるとは限らず、過量使用は副作用の危険性を高めるため自己判断で増やさないでください。

途中でやめたらすべて元に戻りますか?

発達した乳房や精子をつくる機能への影響など、中止しても残る可能性がある変化があります。

参考サイト

当ページの情報は以下の参考サイトの情報を元に掲載しています。


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